快適なランだね 襟裳岬の風もクリアー

子供の頃からサイクリングが好きで 15歳のとき襟裳岬まで行ったんだけど

野宿よりはましとバス停の小屋で寝ていたら どっかの親父が来て なにやって なにやってんだって言うから サイクリングに来て 今夜はここで寝るんだと言うと えらい怒り出して ガキがこんな 人気の無いところで危ないからと 俺の家にこいやって言ってくれ。そのおやじさんの家に泊めてもらい 
風呂も飯もご馳走になり ゆっくり寝る事が出来ました ありがたいね

 次の日は雨の中 襟裳岬へ向かうけど
今日中に家に帰れそうもないので 途中で引き返すんですが 悔しかったな〜 20年後改めて 挑戦です

20年後 子供の頃とはマシンも違います 腹も出たけど
めちゃくちゃこだわっている訳ではありませんが それでもクロムフレームの軽い車体にしました クロムでもパソコンよりも高かった
ホントはフルチタンボディーが欲しかったんですが 高くて手が出ない 
いつかはフルチタンで北海道走破したいですね ウエアーも2着 ゴーグルと格好だけは一人前
襟裳岬までは6時間のラン それから黄金道路を抜け 幸福駅 帯広まで走ります

チューブラーを2本 エアーボンベ2ツ ウエアー1式 クレジットカード 水を500cc
荷物はこれだけで十分
とにかく 走るために軽く軽くしなくては 腹も削りたいくらいです

豊平通りを南へと ナイトセッションでお世話になった公園を右手に 都内と違い快適なランです しばらくして
恵庭の記念塔が見えてきます この記念塔にも落書きしたっけな〜
(この話しもいつかしますね 愛と失恋の挽歌 泣けるよ) 
まだあるかななんて思いながら
もう千歳です ここから道が狭くなるので要注意 タイヤが細いので 小さな石ころでも落車するし後ろにダンプでもいたら お釈迦だよ

石をタイヤで飛ばす事も あるんです 併走する車にぶつけてもまずいっしょ ベンツに一回ぶつけましたけど でもまだ生きてますよ
千歳から苫小牧の手前までは 右も左も大湿原が続きます 海が近くなってきました 風を感じながら様似方面へとヘッドを向け あと半分のロード

これからが本番です 今までは平地でしたけど だんだん起伏のある道となります でも右手に海岸線を見ながら走るランは快適 
  昔野宿しようとした バス停の小屋もまだあり おやじさんも元気で よく覚えていてくれました 
あの時の 坊主かなんて 相変わらずやってるな 気をつけろよ! 言葉も暖かさも昔のまんま 

夏になると バイクや車で北海道に来る人が多くなりますが ライダーはみんな挨拶します 対抗車線で行き違うとき 
右手の親指を立てて 腕を目線まで上げるのです 私にも挨拶してくれるので 嬉しくなって癖になりました
自転車なので 抜いていくバイクも手を上げて頑張れよ〜と言ってくれます 一人のランですから
疲れた時なんかには ほっとするよ
小さな子供連れの家族は 窓を開け 子供が喜んで手を振ります お父さんもスピードをこちらに合わせ 家族サービス 子供だから 切りが無く チョット参るよな〜

少し危険だけど 疲れたときは トラックやバスの後ろに入ると 風の抵抗が無くなるので 楽です
ただ 制動力は向こうが上手なので 車間距離が問題 あまり取りすぎても 意味が無いし
バランスと運動神経を研ぎ澄ます事

襟裳岬に近づくと 風が強くなってきました なかなか前に進みません こんなの初めて 20年前来なくて良かった
ほんと何も無いところ でも記憶に残りますよ

やっと来たな

おわり

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